慢性的に上咽頭に炎症がおこり、そのために、鼻やのどの症状だけではなく、全身的に様々な症状がでる病態です。
鼻の奥の突き当りの壁の部分です。
鼻とのどの間の痛み、違和感・乾燥感
鼻水がのどに落ちる、鼻とのどの間に痰がこびりつく、鼻水や痰の 詰まり、咳払いが多い、鼻の奥がにおう
のどの痛み、首こり・肩こり、頭痛、頭重感、頬骨・耳の下の痛み
耳の詰まった感じ
IgA腎症、ネフローゼ症候群、関節炎、胸骨鎖骨過形成 症、掌蹠膿疱症、乾癬、慢性湿疹、アトピー性皮膚炎
全身倦怠感、めまい、不眠、過眠、起立性調節障害、記憶力・集中力の低下、過敏性腸症候群、胃もたれ・胃痛などの機能性胃腸症、む ずむず脚症候群、慢性疲労症候群、線維筋痛症など
このように、局所だけではなく、全身に広がります。
細菌やウイルス感染、体の冷え、疲労・ストレス、乾燥、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(鼻の炎症が上咽頭に及ぶためです)、逆流性食道炎(胃酸が上咽頭まで逆流するためです)
鼻内視鏡検査で上咽頭を観察します。塩化亜鉛溶液をしみ込ませた綿棒を鼻やのどから直接上咽頭にこすりつけます。出血や痛みがみられる場合には慢性上咽頭炎と確定します。個人差はありますが、痛みは3時間から3日程続きます。
上咽頭擦過療法というものを行います。1回目は上記の診断そのものが治療となります。2回目以降も塩化亜鉛溶液をしみ込ませた綿棒を鼻やのどから直接上咽頭にこすりつけることをします。週に2回から2週に1回通院して治療します。セルフケアとして、家では鼻うがい、口にテープ、あいうべ体操を行ないます。