いぬかい耳鼻科医院

めまい

めまいでお悩みの方へ

当院は通常の耳鼻科外来に加え、めまいの治療に力を入れております。

当院の院長は「めまい相談医」「めまい平衡医学会 専門会員(新潟県内で3名)」の2つに認定されております。

また、全国で教授含め4名のみが選出される学会での用語の定義を決める「めまい平衡医学会 用語委員」も務めております。

大学病院からもめまい患者さんの紹介をいただくこともあります。
お困りの方は、一度ご相談ください!

バランスの仕組み

人がバランスをとるのには、目、耳、筋肉・関節から情報を得て(入力)、脳で統合し、眼の筋肉、全身の筋肉、自律神経に情報を伝えます(出力)。

めまいチャート めまいチャート

注目するところは出力に耳がないことです。だから、耳が原因でめまいが起こっても、耳が悪いと感じにくいです。歴史的にも耳から起こると報告されたのは19世紀(1861年)で、それまでは脳から来ると考えられていました。ちなみに脳からくるめまいもありますが、わずか2%程度です。めまいで一番多いものは次の良性発作性頭位めまい症です。

良性発作性頭位めまい症

別名、耳石粗鬆症といい骨粗鬆症の親戚です。カルシウム代謝に異常がある病気で高齢者、高血圧の方、閉経後の女性に多いです。内耳の中の前庭には耳石器というセンサーがあり、その中の耳石は毛のついた細胞の上についてます。前後左右に動くことにより、方向、速度の変化を感知しますが、耳石器がしっかりしていない状態にストレスが加わると耳石のかけらがはがれ、半規管内に入るとめまいを生じます。

症状

頭を動かしたり、寝返りをうったりする時にめまいが起こります。

良性発作性頭位めまい症 良性発作性頭位めまい症

治療

約1週間くらい楽な頭位や体位をとって安静にします。少しおさまってきたら若干つらいかもしれませんが積極的に非特異的運動療法(下図参照)を行ってください。この運動療法は毎日行うと効果的です。耳石のかけらが拡散し、だんだんなくなっていきます。また、しっかりした耳石器を作るため、カルシウムを積極的に摂取することも再発予防に効果があります。(ヒジキ、煮干しなど)

非特異的運動療法 非特異的運動療法

②と④は首が固くて回りにくい場合は体ごと横向きになり腕を枕にしながら、あるいは頭に枕を入れて行ってください。①~④をそれぞれ10秒ずつで1セット(約40秒)、これを10セット(約400秒)を朝と晩に行ってください。めまいの予防になるため、おさまっても続けてください。

めまいの要因

年齢(一般に中年以降の高齢者が多い)、性別(一般に女性が多い)、性格(一般に神経質、心配性の方が多い)、高血圧、糖尿病、運動不足、悩み、悪い姿勢、過労、カフェイン(コーヒー、緑茶、紅茶)、アルコール、タバコ、ストレスなど要因は様々で、その要因が重なってある限界を超えると症状が出ると考えています。

めまいの治療

めまいの治療で大事なのは急性期と慢性期で異なることです。
<急性期>安静にする。
<慢性期>安静にしない。適度になるべく動く。
めまい発作が治まって、急性期が過ぎたら(大体一週間)動くようにするのがポイントです。気持ちの面も大切で、めまいを一度起こすと不安になり、まためまいが起こるのではないかと思ってしまう方が多いですが、その不安そのものがめまいを誘発します。不安を感じると頭でストレスを感じ、体にストレスホルモンが流れ、血管が収縮し、血のめぐりが悪くなりめまいが起きます。逆に良いことや楽しいことを考えると頭から良いホルモンが出て、血管が拡張し、血のめぐりが良くなります。まさに「病は気から」です。人間は病気になっても自然治癒力により治るようにできています。それを邪魔しない、また、誘導するようにするのがコツです。補助的に血管を拡張する薬や、ビタミン剤、めまいを抑える薬、吐き気止めの薬、漢方薬等を用います。

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